奨学金が支払えなくなるとどうなる?クレジットカードや消費者金融、カードローンが利用できなくなるって本当?

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現代社会で大きな問題となっているのが学費の問題です。 かつては国立大学ならばそれほど学費がかからなかったのですが、現在では私立大学と遜色がないほどの金額となり、家計の負担は増すばかりです。

未だに根強く残る大卒信仰もあり、奨学金を借りて進学を選ぶ人も多いことでしょう。 今回はそんな奨学金問題に焦点を当てたいと思います。

奨学金破産が年々増えている!

NHKのクローズアップ現代が取り上げたことで奨学金による破産者の問題の認知度は飛躍的に上がりました。

本来、奨学金は社会人になってから返済するものですが、今、ご覧のように、返済しきれない人が急増。 自己破産に追い込まれるケースも、1万件に上っています。

引用元:NHKクローズアップ現代

驚くべきことですが、奨学金を返せず破産する人の数は年々増え続けています。

国の奨学金を返せず自己破産するケースが、借りた本人だけでなく親族にも広がっている。過去5年間の自己破産は延べ1万5千人で、半分近くが親や親戚ら保証人だった。奨学金制度を担う日本学生支援機構などが初めて朝日新聞に明らかにした。無担保・無審査で借りた奨学金が重荷となり、破産の連鎖を招いている。

引用元:朝日新聞

奨学金は延滞(後述)をしてしまうと一括での返還を要求されてしまい、本人が払えない場合はそれが連帯保証人に請求されることとなります。

そのためこのように破産者が急増するという事態になっている訳ですね。

「奨学金」という名称はいかにも学生などを支援する制度のように聞こえますが、その実態は学生及びその保護者に対する「教育ローン」であると言った方が正しいでしょう。

奨学金が払えないのは金融事故扱い 最低5年はカードローンが利用できなくなる!?

この点は現在でも大いに問題となる点なのですが、現在「借入」の一元化を行っているため、住宅ローンもカードローンも奨学金も同じように「借入」と見なされます。

「借入」に関して言えば、61日以上支払いがなされない場合信用情報機関であるCICでは「延滞」となり、同じく信用情報機関であるJICCにおいては91日以上視はらないがなされない場合に「延滞」となります。

この点少し詳しく説明させていただきますと、1月目の返済がなされない場合は返済の「遅滞」扱いとなります。

「遅滞」の状態ですと、後述するように信用情報スコアリングが下がるため各種の「借入審査」においては不利になりますが、審査不可の状態にはなりません。

一方の「延滞」の状態になりますと明確に金融事故の状態になってしまい、その問題が解決されてから最長で5年間新たな借入が出来ない状態となります。

このような情報は「信用情報機関」と言われる業者を通じて各金融機関に情報が共有されることとなり、あらゆるローン審査やクレジットカードの審査などにも通らなくなってしまうのです。

キャッシングやカードローンの支払いならいざ知らず奨学金の返済が滞ったことに対するペナルティとしてはいささか重すぎるというのが個人的な意見ですが、厳然たる事実としてそれはあります。

なお、「信用情報機関」は現在国によって指定されているJICCとCICがあり、金融機関が借入の申込を受けた際にはこれらの指定信用情報機関に情報の照会と登録をする義務があり、銀行がよく利用する全国銀行個人信用情報センターもこれらの指定信用情報機関と情報の共有を行っています。

ですので、実質61日以上奨学金の支払いがなかった場合には破産をするのとそれほど変わらないという状態になってしまうのです。

奨学金が支払えなくなる前にまず適切な措置を

奨学金が支払えなくなりそうな場合、早めに適切な手続きをすることが重要になります。

奨学金の種類にもよりますが、Jasso(独立行政法人日本学生支援機構)では「減額返還制度」と「返還期限猶予制度」が存在しています。

「減額返還制度」は、返済するべき奨学金の総額が変わる訳ではなく、月々の返済額を減らすことで負担を軽減できる制度です。

月々の返済額は半分から3分の1にすることができ、最長で15年間の適用期間があります。申し込みの方法はJasso所定の申し込み用紙に必要事項の記入をすることと、マイナンバー関係書類、証明書などの添付が必要になります。

制度の申し込み事由としては「災害、傷病、経済困難、失業」などがあります。 「返還期限猶予制度」は最大10年間(年度ごとに更新手続きの必要あり)の返還猶予を受けられる制度で、災害・病気・生活保護などの場合はその事由が継続している場合はその状態が継続している期間となります。

こちらの申し込みもJasso所定の申し込み用紙に必要事項の記入をすることと、マイナンバー関係書類、証明書などの添付が必要になります。 それぞれが認められる「経済的困難」の基準は以下の通りです。

減額返還

給与所得の場合 年収325万円以下
給与所得以外の場合 年収225万円以下

返還期限猶予

給与所得の場合 年収300万円以下
給与所得以外の場合 年収200万円以下

それぞれの制度についてはJasso(独立行政法人日本学生支援機構)から出ているPDFをご覧ください。

外部リンク:減額返還・返還期限猶予リーフレット

奨学金を払えなくなるとあらゆるローンなどの審査に通らなくなってしまいますので、その前に必要な手続きを済ませるのが良いでしょう。