マイティ・ソー/バトルロイヤル(ラグナロク)はそれ単体ならとても面白いという感想だが・・・

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原題は最終戦争を表す「ラグナロク」なのに邦題はバトルロイヤルなのはこれ如何に?

 明るい演出と果てしなく暗いストーリー

「北欧神話」をモチーフにした段階で最終的に暗くなるのは仕方がない。

「ラグナロク」において神々は全滅してしまう訳で、それこそが北欧神話のだいご味というかクライマックスな訳で。

ソーもオーディンもロキもヘイムダルも原作ともいえる北欧神話では全滅してしまう。

だから「ラグナロク」の題がつくこの映画でも悲劇的な結末は避けられない。ためわざと明るい演出をしたんだろうな。

最初のスルトとの会話も完全にコミカルな感じだけど、内容はもうラグナロクが始まっている旨で滅びは避けられないという内容だし、オーディンにいたっては老人ホームに入れられてるwww

全体的にギャグ調だけど、基本的な話はかなり暗い。

そして誰もいなくなった

相変わらず一ミクロンも役に立たないオーディンは、一体なにがしたくて何が言いたかったんだろう。

いきなりソーとロキに実はお前たちには姉がいて、その姉が凶悪すぎてお前たちには勝てない。俺は死ぬけどお前らは勝てない。というどうしようもないこと言って本当に死んでしまう。

前回の博士といい、このシリーズにでてくる老人は!

そもそもジェーンことナタリポートマン様が出てこないじゃないか!

がっかりだよ!

契約的なアレかと思ったら原作ともいえるマーベルコミックでもジェーンは別の人と結婚してしまうのね。

神様と人間だしなぁ。ギリシャ神話とかだとよく神様と人間は結ばれるんだけどな。

ローマなんか公式の記録で初代王が神の子供だぞ!

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でもって死の神である姉のヘラが強すぎる。

マーベルに出てきた敵の中で一番強かったんじゃないか?

でもってヘラに明かされるオーディンの悪事。

ヘラよりもオーディンの方が邪悪じゃないか!

オーディンから見ると平和な時代にヘラはいらないとなるだろうけど、ヘラから見ればオーディンに散々利用されたあげくに捨てられた訳でさ、ヘラが元々歪んでいるのもあるんだろうけど、オーディンがヘラを歪ませたところもあるよな。

それにしてもシリーズ通してオーディンがどうしようもなさすぎる・・・

でもって案の定ソーとロキはヘラにかなわなくて、変な星に飛ばされたらそこに偶然ヴァルキリーとハルクがいたでござる!

ヴァルキリーはいつ出てくるんだろうと思ったけどいつのまにか最後の1人になっていたんだな。たまたまいていい存在ではないが、おかげで助かった面もあればおかげでひどい目にあったことも確かだ。

でもって邦題のバトルロイヤルはハルクとのバトルロイヤルかよ!

アヴェンジャーズインフィニティウォーを見る前に見ないとダメな映画

実はこの映画よりも先にアヴェンジャーズインフィニティーウォーの方を先に見てしまった。

 なので見る前から壮大なネタバレをくらってしまっていたと同時になんか色々つながった。

宇宙船になんでソーとハルクが一緒に載ってんの?とか。

でも、結論から言うと絶対にインフィニティウォーを先に見てはいけない。実に後悔している面でもある。

なにせ、インフィニティウォーはこの映画を全て無に帰すぐらいのインパクトがある内容になっている。

なので余韻も何も意義もなにもブチ壊しになってしまっているんだ!

国とは土地ではなく民である

この映画のメインテーマはこれである。

アズガルドは土地としては滅びるがアズガルドの民は生きている。

めでたしめでたし。

そう思っていたらインフィニティウォーで全てぶち壊しにされる。

なにせ、そのアズガルドの民が冒頭1分で全滅してしまっている訳だからな。

これはこのマイティソーラグナロクを見たあとによかったと思ってインフィニティウォーを見た人は絶望的な気持ちになっただろうな。

その冒頭のせいでこの映画そのものが完全に無意味になってしまったということだもんな。

そもそもこの映画でソーの仲間たちは全滅してしまった訳でさ。

映画そのものは良かったのに台無しだ!

映画そのものは面白かった。かなり笑った。

ロキがオーディンに化けて劇を演じているのも笑えたし、最後の方も良かったと思うんだよな。ハルクとの絡みも面白かったし。

アズガルドがある限りヘラは無限のパワーを得るわけでさ、じゃあアズガルドそのものを破壊してしまおう。国とは土地ではなくて民なのだと。それ単体ならとても良いし感想さえする。

のに、その民が亡くなってしまうとは・・・

コミカルだけど結局それのせいで救いのない話になってしまった。

マーベル関連の映画は全て数珠つなぎになっていて、全部で1つのストーリーだとさえ言える。だから映画単体を評価しにくい。

ソーラグナロクはそれ単体で見たら完成度は高いし面白い映画だ。

でも、それ単体で評価する訳にはいかない。

そしてそれに続くアヴェンジャーズインフィニティウォーもまだそれ単体で評価する訳にはいかない。

全ては、アヴェンジャーズエンドウォーの出来次第と言ったところだろう。

一体物語には、どんな終結が待っているのやら。