2019年4月30日、30年の長きに渡って続いた「平成」という時代が終わる。
このような元号の変わり目などそうはないんだし、折角だから平成最後の日に「平成」という時代を振り返ってみようか。
- 平成元年~平成5年(1989年~1993年)
- 平成6年~平成10年(1994年~1998年)
- 平成11年~平成15年(1999年~2003年)
- 平成16年~平成20年(2004年~2008年)
- 平成21年~平成25年(2009年~2014年)
- 平成26年~平成30年(2015年~2018年)
- 総評
平成元年~平成5年(1989年~1993年)
平成は長いので5年ずつ振り返ってみようと思う。
まずは時代を彩るその年に一番売れたCDから見て行こう。
CD売上1位の歌
元年:Diamonds プリンセスプリンセス
2年:おどるポンポコリン B.Bクイーン
3年:東京ラブストーリー 小田和正
4年:君がいるだけで 米米CLUB
5年:YAH YAH YAH CHAGE&ASKA
ビッグネームがずらりと並ぶ。俺はギリギリ昭和生まれぐらいだから、この辺りの記憶はおぼろげなんだけど、この辺りの歌はどれもなんとなく、あるいは強烈に記憶に残っている。
特にチャゲアスの曲はすさまじく流行っていて、どこに行っても流れていたし、「ちびまるこちゃん」は見ていたので踊るポンポコリンも歌えた。
主な出来事
()内は流行語
元年(セクシャルハラスメント):ゲームボーイ発売、ハンディカム発売、女高生コンクリート詰め殺人事件、ノルウェイの森出版される
2年(ちびまるこちゃん):スーパーファミコン発売、ちびまるこちゃん開始、東証2万円割れ、ベルリンの壁崩壊、ソ連解体、冷戦の終了
3年(…じゃああーりませんか):千代の富士引退、カルピス発売、ジュリアナ東京、宮沢りえ「サンタフェ」発売、ストリートファイター2稼働、東京ラブストーリー
4年(きんは100歳ぎんも100歳):スーパーマリオカート発売、佐川急便事件、ミニディスク発売、G-SHOCK発売、明石家さんま離婚、ドラクエ5発売
5年(Jリーグ):金丸信逮捕、Jリーグ開幕、人工スキー場ザウス、レインボーブリッジ開通、逸見政孝ガンで死去、ドーハの悲劇
正直に言うと俺は子供だったのでそんなに懐かしいという感覚はないが、それでも大体のことは覚えている。
個人的に一番印象に残っているのはゲームボーイの発売とスーパーファミコンの発売だ。
子供だったのだから許してくれ。
当時俺はスーパーファミコンが欲しくてたまらなかったんだ。でもゲームボーイをやりすぎて目が悪くなり、眼科の診断を受ける必要があったためゲームは禁止だった。そのため買ってもらえなくていじけていた。ようやく買ってもらえて、初めて買ったソフトは「スーパーマリオワールド」だった。あと父親が買った「三国志2」。
どちらかというその時の三国志の方が自分に与えた影響は大きかったんだな。あれから30年ぐらい経つのにこうやってブログのネタになっているぐらいだし。
同じゲームネタで「ストリートファイター2」のインパクトは大きかった。当時はゲームセンターにアーケード版の台が置いてあったんだけど、あれがやりたくてしかたがなかった。バルログが全然倒せなかったんだよなぁ。
あとはJリーグの開幕はお祭りのようだった。小学校の話題はJリーグ一色だったし、カズとかラモスとかジーコとかいろいろなサッカー選手が話題だったんだけど、いつの間にかJリーグの試合ってテレビで放映されなくなってしまったな。そもそも野球の中継もなくなってしまったけど。
子供だったから東西冷戦とかベルリンの壁崩壊とか言われてもわからなかったし、バブルが崩壊して景気が悪くなっていったとかもわからなかったな。
子供なんてそんなもんで、ベルリンの壁崩壊よりも千代の富士引退の方が印象に残っているぐらいだ。
でも、子どもながら深夜まで起きてみていた「ドーハの悲劇」はものすごく印象に残っている。そのころから考えると日本代表は強くなったよなぁと思う。
平成6年~平成10年(1994年~1998年)
CD売上1位の歌
6年:innocent world Mr.Children7年:LOVE LOVE LOVE DREAMS COME TRUE
8年:名もなき詩 Mr.Children
9年:CAN YOU CELEBRATE? 安室奈美恵
10年:誘惑 GLAY
CD売上の全盛期で、この頃は100万枚越えの大ヒット曲がわんさかと出てきていた時だった。毎日のように音楽番組があって、歌の大辞典とかカウントダウンTVとかミュージックステーションとかよく見てた。
CDを買いによくブックオフとかに行ってたし、アルバムだけじゃなくてシングルも良く買ってた。最初に買ったのはスピッツの「ロビンソン」だったな。
兎に角小室哲哉の曲が無双していた時で、安室奈美恵はもちろんグローブや華原朋美、TRFなどとにかく「無双」という言葉がぴったりだった。
小室ファミリー、ビーズ、スマップ、スピード、ミスチル、サザンあたりが毎回オリコンのチャートの上位を占めていた時代で、生活の中心に音楽があった時代だった。
主な出来事
()内は流行語
6年(同情するなら金をくれ):家なき子、プレイステーション発売、セガサターン発売、なんでも鑑定団開始、イチローヒット200本達成、ジュリアナ閉店、大江健三郎ノーベル文学賞受賞、ナリタブライアン3冠達成、松本ひとし「遺書」
7年(がんばろう神戸):阪神大震災、地下鉄サリン事件、ためしてガッテン放送開始、PL法施行、尊属殺重罰規定の削除、コギャルブーム、ドラマ金田一少年の事件簿、ウィンドウズ95発売
8年(メークドラマ):O-157、名探偵コナン放映開始、羽生善治7冠達成、東京ビッグサイト開場、SMAP×SMAP開始、プリクラブーム、マジカルバナナ流行、エアーマックス流行、ロングバケーション
9年(失楽園):酒鬼薔薇事件、ペルー日本大使公邸占拠事件、もののけ姫、ルーズソックス大流行、山一證券廃業、プリウス発売、たまごっちブーム、踊る大捜査線、ファイナルファンタジー7発売
10年(だっちゅーの):大手企業や銀行などの破綻が相次ぐ、自殺者が3万人を超える、和歌山カレー混入事件、貴乃花と若乃花史上初の兄弟横綱となる、夏の甲子園で松坂大輔がノーヒットノーラン達成、エルニーニョ現象により世界平均気温が歴代1位となる、ドラマGTO
この5年間はとにかくすさまじい5年間だったと言える。
5年、6年には明るいニュースが多かったが、7年に阪神大震災、オウム真理教による地下鉄サリン事件が起こると一転、非常に暗い世相となった。
特に山一證券の破綻は象徴的で、日本の衰退がはっきりとし、企業倒産は相次ぎ、自殺者が前年より8000人も増えるというディストピア社会の様相を見せるようになった。
それまでの価値観であった「将来のために」が完全に通用しなくなり、刹那を楽しむコギャルのような生き方がもてはやされた。
そんな中起きた平成9年の神戸須磨区の事件は日本中を震撼させ、時代の閉塞感を皆感じるようになった。
あれから20年、日本経済は未だに好転の兆しを見せない。
エルニーニョ現象に見られるように地球温暖化の問題も深刻になり、あらゆる問題を後世に押し付けるような政策をとるようになり、日本の借金は加速していく。
世紀末が近づいてきたというのもあってとにかく暗い世相であった。
Mr.Childrenの傑作アルバム「ボレロ」などにこの辺りの世相が大いに反映されていると言える。
平成11年~平成15年(1999年~2003年)
平成11年:団子三兄弟 速水けんたろう他
平成12年:TSUNAMI サザンオールスターズ
平成13年:Can You Keep A Secret? 宇多田ヒカル
平成14年:『H』independent 浜崎あゆみ
平成15年:世界に一つだけの花 SMAP
いきなり小室ファミリーが消えた。
特に事件も何もなく、気が付くこともなく、なんかいなくなっていた。音楽の移り変わりは激しい。
この辺りはウッチャンナンチャンの「ホントコ」という番組で「未来日記」なるコーナーがあって、あらかじめ日記に書いてあるように男女が行動するという企画が流行っていて、そのタイアップ曲である「TSUNAMI」と「桜坂」がものすごく流行った。両方とも売り上げがダブルミリオンに到達していて、 ついでに言うとおれもその番組を見ていた。
まだまだCDの売れる時代で、木村拓哉主演の「HIRO」の主題歌だった歌や草彅剛主演の「僕の生きる道」の主題歌だった世界に一つだけの花なんかが大ヒットしていた。この頃の自分にSMAPが解散するぜぇって言ったところで信じなかっただろうなぁ…
トップにはなっていないけれど、「SPEED」もこの頃のミュージックシーンを席巻していて、アユ、宇多田、SPEED、倉木麻衣なんかが人気だった。でも全体としてはちょっとずつCDの売上が下がっていった年代でもある。
主な出来事
()内は流行語
平成11年(リベンジ):コギャル、PHS、国旗国歌法成立、非正規雇用の拡大、スターウォーズep1、槇原敬之逮捕、ノストラダムスの大予言
平成12年(おっはー):シドニーオリンピック、新潟少女監禁事件、森喜朗総理失言連発、みずほフィナンシャルグループ発足、世田谷一家殺害事件、大江戸線開通
平成13年(ワイドショー内閣):小泉内閣誕生、省庁再編、ユニバーサルジャパン開園、三井住友銀行誕生、UFJホールディング発足、ディズニーシー開園、アマリカ同時多発テロ、愛子様誕生、初代ipod発売
平成14年(W杯):日朝首脳会談、田中真紀子外務大臣更迭、xbox発売、ゆとり教育スタート、経団連発足、日韓ワールドカップ
平成15年(なんでだろ~):SARS流行、貴乃花引退、朝青龍横綱となる、りそな銀行発足、千と千尋の神隠しアカデミー賞受賞、日本郵政公社発足、スーパーフリー事件、日テレ視聴率不正操作事件、イコカの運用開始、テレビドラマ白い巨塔
個人的な暗黒時代だった。正直この時期のことはあまり思い出したくない・・・
ワールドカップを除くと暗い話題が多かった。銀行や省庁は次々に合併していくし、日本経済はとどまることを知らず崩壊していった。そんな中起きたビン・ラディンによる同時多発テロは世界を再び大きな戦争へといざなった。
そんな中開催されたワールドカップはその判定に疑問がつく場面もあったが、ジダン、ロナウド、カーン、ベッカムなどのスター選手が日本に来たというだけですさまじい盛り上がりであった。
また、貴乃花の引退は時代の節目であり、ここから朝青龍の無双が始まる。スポーツ界におけるスター選手の不在が顕著になり、スポーツ関連の番組は激減、ワールドカップの盛り上がりと対照的に国内のスポーツ文化は下火になっていった。
この頃から所謂「非正規雇用」が増えて行き、日本経済の先行きは不透明、そんな中で絶滅寸前だったアップルがipodを発売、ウォークマンの牙城は崩れた。
一つの時代が終わり、新しい時代がやってきたのであった。
平成16年~平成20年(2004年~2008年)
平成16年:瞳を閉じて 平井堅
平成17年:Real Face KAT-TUN
平成18年:千の風になって 秋川雅史
平成19年:truth 嵐
平成20年:Believe 嵐
こうやって並べてみるとやたらとジャニーズが目に付く。
しかし令和になってすぐに嵐解散で、KAT-TUNはもう半分いないじゃないか…
主な出来事
()内は流行語
平成16年(チョー気持ちいい):アテネオリンピック、オレオレ詐欺多発、ライブドアと楽天プロ野球に参戦、冬のソナタをはじめ韓流ブーム
平成17年(想定内):ライブドアによるフジテレビ買収問題、福知山線脱線事故
平成18年(イナバウアー):ライブドア事件、ハンカチ王子、北朝鮮の核実験、携帯ショーセツ流行、三菱東京UFJ銀行誕生、WBS優勝
平成19年(どげんかせんといかん):レギュラーガソリン価格150円を超す、東国原宮崎県知事誕生、小島よしお「そんなの関係ねぇ」流行、ネットカフェ難民、ドラマ華麗なる一族
平成20年(ぐー!、アラフォー):北京オリンピック、ゲリラ豪雨増える、崖の上のポニョ、小室哲哉逮捕
こうやってみると、一発ギャグの需要が増えたのが分かる。
長期的にみると嫌なことばかりだから、とりあえず刹那主義的にその場、その時を楽しみたいという傾向なのかも知れない。
一連のライブドアの問題は連日TVショーをにぎわせていた。 プロ野球参戦からのフジテレビ買収、そして逮捕というのは当時色々なことを考えさせられた。
でもって、ライブドアショックで一気に景気が悪くなった。相変わらず大企業が倒産したり合併したり、あまり明るいニュースはなかったような気がするが、不思議とこの頃って世相は暗くなかったような気がする。気のせいかな>
にしても小室哲哉が久しぶりに出てきたと思ったら5億の詐欺とは…
人間、生活のレベルとか金銭感覚とか、そういうの一回上げたらなかなか下げられないものなのだよなぁ。
平成21年~平成25年(2009年~2014年)
この辺りからCD売上は省く。
なにせここら辺からずっとAKB48の曲が1位を独占していて、半分ぐらい俺は知らない。
「国民的音楽」というのがこのあたりから明白に消えたような気がする。
()内は流行語
平成21年(政権交代):マイケル・ジャクソン死去、村上春樹「1Q84」、草彅剛逮捕、酒井法子逮捕、民主党選挙で圧勝
平成22年(ゲゲゲの):鈴木章・根岸英一ノーベル化学賞受賞、バンクーバーオリンピック、映画アバター、記録的猛暑、「はやぶさ」帰還
平成23年(なでしこジャパン):東北大震災、なでしこジャパン世界一となる、ニンテンドー3DS発売、上野動物園で「リーリー」と「シンシン」の公開、地上デジタル放送に完全移行
平成24年(ワイルドだろぅ?):山中教授ノーベル生理学・医学賞受賞、ロンドンオリンピック、吉田沙保里国民栄誉賞受賞、東京スカイツリー
平成25年(いまでしょ、おもてなし):田中将大開幕16連勝、赤崎勇・天野浩・中村修二ノーベル物理学賞、
平成26年~平成30年(2015年~2018年)
主な出来事
()内は流行語
平成26年(だめよ~):笑っていいとも終わる、W杯ブラジル大会、消費税8%にアップ、ソチオリンピック
平成27年(爆買い):横綱白鵬が史上最多優勝、イスラム国が日本人を処刑、大村智氏ノーベル生理学・医学賞受賞、梶田隆章ノーベル物理学賞受賞、マイナンバー制度、SMAP解散
平成28年(神ってる):熊本大震災、映画「君の名は」大ヒット、バスタ新宿オープン
平成29年(忖度):藤井聡太14歳で史上最年少プロ棋士になる、Nintendo Switch発売、2chが5chになる
平成30年(そだねー):トキオの山口メンバー書類送検、安室奈美恵引退、平昌オリンピック、W杯ロシア大会
いいともの終了とSMAPの解散は、まさに一つの時代が終わる出来事であった。その一方で最年少のプロ棋士が出たり新しい世代の台頭も目立つ。
平成と言う一つの時代が終わり、これからどんどん新しい人が活躍することであろう。
総評
すまない、疲れてしまった…
今日はものすごく体調が悪くて、記事が間に合わなかった。多分モレとか山のようにある。
最後にこちらの動画を見て平成を振り返ってください。
令和はよい年になるといいなぁ。