隋・唐時代

北周・隋・唐の源流!中国史では外せぬ「武川鎮軍閥(関隴集団)」について解説

「武川鎮軍閥」という言葉は中国史を理解する上では欠かせない用語と言えるが、世界史の教科書で見た記憶はない。 北周の宇文氏、隋の煬氏、唐の李氏。 これらの一族に共通するのは元々「武川鎮軍閥」の出身者であったということだ。 今回は中国史の要ともい…

隋の実質的な建国者!文帝の妻「独孤皇后(独孤伽羅)」

独孤伽羅の名前を知っている人は度を超えた中国史マニアか専門家ぐらいのものであろう。 世界史の教科書はもちろん日本ではほとんど知られることのない名前の人物だ。 しかしこの人物が果たした役割は非常に大きい

中華史上最強の名君!唐の太宗(李世民)

中国史上最高の名君は誰か? 後漢の創始者光武帝、宋の創始者趙匡胤、清の康熙帝、そして唐を実質的に建国した二代目の太宗。どれだけ議論を尽くしても、結局はこの4人に絞られることだろう。 世界史レベルで見てもこの4人は10の指には入る。 正直この中で序…

玄宗皇帝に仕えた有名な宦官!高力士

宦官というのは、宮刑を処された男性であるが、その存在は中国史特有のものではなく、トルコの宮中においても重用された記録がある。 その役目は皇后などの皇帝の妃の世話であり、生まれてきた皇子の世話や教育であったりする。 皇帝の後宮は基本的に男子禁…

安史の乱の首謀者!安禄山

良しにつけ悪しきにつけ、唐の全盛期を現出した玄宗皇帝の時代は世界史においても特に興味深い時代である。 この時代における唐の盛衰ぶりはあらゆる映画の展開を越えていて、実に劇的である。 もし玄宗皇帝の人生を映画化したら、クライマックスはやはり安…

歴史的無能!楊国忠の生きざまに見る現代日本の危うい状況について

「傾国の美女」として世界的にその名を知らぬ者の方が少ない楊貴妃であるが、実際に国を傾けたのは彼女ではない。 調べれば調べるほど、実は楊貴妃というのは何もしてないということが分かる。 ではなぜ彼女が国を傾けたと言われるのか? それは彼女の親戚で…

開元の治と安史の乱!玄宗皇帝(李隆基)には名君にして暗君という評価が妥当であろう

人類の歴史には、同じ人物の生涯であるのに、前半生と後半生が別人のようになってしまった人物がいる。 中国の歴史においては毛沢東と玄宗皇帝がその代表格であろう。 開元の治と呼ばれる唐の全盛期を現出した前半生と、楊貴妃を寵愛しすぎて国を滅ぼしかけ…

開元の治の功労者!張説(ちょうえつ)に見る政治の難しさについて

「上品に寒門なく下品に勢族無し」という言葉が表すように、中華文明は長らく少数の貴族が政治を支配してきた。 その流れに待ったをかけたのが中華史上唯一の女帝であった則天武后である。 彼女は門閥貴族を廃し、科挙によって実力のある者を採用し、地位に…

中国史上唯一の女帝!聖神皇帝を名乗った則天武后(武則天)の評価は難しい

始皇帝が初めて皇帝を名乗ってからラストエンペラー溥儀が退位するまでの間約2000年間、女帝はたった一人しか誕生しなかった。 これは中華文明及び儒教が徹底的な男尊女卑であるためで、女王陛下の国とさえ言われるイギリスの歴史とは対照的であると言っ…

魏晋南北朝を終わらせ隋を建国した男!楊堅(隋の文帝)

日本史にも出てくる煬帝の父親で、隋という国を建国したのが楊堅という男である。

隋の二代目皇帝である煬帝は果たして言われるほど暴君であったのか?

煬帝は中国史上最悪の暴君であるとされている。 誰がしたのかと言えば、隋を滅ぼして新しい王朝をたてた唐の王族たちである。 じゃあ名君なのかと言えば、それは明確にNOであろう。 今回は日本が遣隋使を派遣した時の皇帝である煬帝について見て行こう。

唐王朝を滅ぼし後梁を建国した男!朱全忠(朱温)の裏切りに満ちた人生とその哀れな末路について

どんなに栄えた国家でも、必ず滅びる時がやってくる。 7世紀8世紀と世界で最も栄えた国家であった唐王朝にも、滅びの時はやってきた。 唐を滅ぼした男の名をご存意であろうか? 彼の名は朱全忠。 本名を朱温と言い、朱全忠の名は「完全な忠誠」という意味を…

唐代一の名宰相にして高句麗を滅ぼした男「李勣(りせき)」について

李勣という武将をご存知の方はどれくらいいるだろうか? 隋の末期から活躍し、唐の建国の功労者である凌煙閣二十四功臣の1人で、太祖李淵の時代から則天武后の時代まで活躍した息の長い武将で、中国の長い歴史の中でも特に評価の高い人物の1人であろう。 今…

唐代最強の武将!尉遲敬德(尉遅恭)の常人離れしたエピソードを紹介!

中国の歴史上最強の武将は誰だ? 呂布?項羽? いやいや尉遲敬德(うっちけいとく)だろう! 誰だよそれ?というような声も聞こえてきそうですが、中国歴代最強との呼び声も高い武将で唐建国の功臣の中でも特に評価の高い凌煙閣二十四功臣に選ばれていて、李…