最近このブログはオスマン帝国ネタが多くなっているが、そのきっかけとなったのが阿佐ヶ谷にあるトルコ料理専門店「イズミル」の料理に感激したからだというのもある。
トルコ料理はイタリア料理やフランス料理の原点であり、オスマン帝国は全盛期宮殿内に1200人もの料理人がいたという。
強大な力を持つスルタンを満足させるために料理人たちが趣向を凝らして作り上げたのがトルコ料理な訳だ。
オスマントルコは中東のイメージがあるかも知れないが、ウィーンを包囲したりスペインやベネツィアと戦ったりほとんどヨーロッパ文化圏で、宮廷官僚や軍部であるイエニチェリなども元々キリスト教徒だった人たちから成り、やがてその文化交流からイタリア料理の基礎が出来上がり、やがてフランスに伝わっていったという訳だ。
トルコ料理専門店「イズミル」の概要
「イズミル」はトルコにある都市の名前だが、トルコ料理専門店「イズミル」は阿佐ヶ谷から徒歩一分のところにある。
イズミル住所:東京都杉並区阿佐谷北2-13-2 阿佐谷北口駅前ビル(パサージュ) 2F
駅前にあるパサージュの2階なのでわかりやすい。
商店街とはある意味逆方面なので注意。北口出てすぐのところにある。
ランチなどはやっておらず、ディナーのみで営業時間はこんな感じ。
17:30~24:00(L.O.23:00) ※早仕舞いあり 日曜営業
お店は結構混んでたので行く前には予約した方が良いだろうと思う。
トルコ料理専門店「イズミル」行ってきた!
店内にはトルコ人とみられる夫婦と1人のお兄さんしかいなくて中々注文ができない感じなのだが、日本人のお兄さんがトルコ料理に詳しくて色々教えてくれる。
コース料理もあったんだけど、どうしても食べたい料理があったので今回はアラカルトで頼んでみた。
食べたかった料理その1「カルシュク・メゼ」
ひよこ豆やニンジンなどで作られたパテをエキメッキというトルコパンにつけて食べるのだが、これが絶品と言ってもよく、ついつい食べ過ぎてしまいそうになるほどだ。
これはクセになる。
今回は3種盛りを頼んだ訳だが、やや甘め、辛め、マイルドなお味とそれぞれのパテの味が全然違い、パテだけで食べても美味しいのだが、エキメッキと非常に合うように作られていて、それぞれ独立で食べるのの数百倍美味しくなるから不思議だ。
トルコ料理はある意味「かけ算の料理」だと言え、組み合わせで美味しくなる料理であるらしい。
次は食べたかった料理その2「ピデ」
響きでピンときた人もいるかも知れないがイタリアの「ピザ」は元々トルコ料理の「ピデ」をアレンジしたもの。
「ピザ」好きの俺としてはこれを食べない訳にはいかなかった。
ピデは小麦で作ったパンみたいなもので、それにレモンをかけてルッコラとトマトを巻いて食べる料理であるらしい。
実際食べた感想としてはピザとはだいぶ違うけれども違う次元でのおいしさがあるというもの。
非常にさっぱりしていて、それぞれの素材が活かされた味になっているから不思議だ。レモンとトマトの酸味がきいていて、あっさりなのにしっかりした味になっている。そして気が付くとなくなっていた。
どうしても食べたかった料理その3「ケバブ」
そうだよ、俺はケバブを食べたかったんだよ。
南米料理にシュラスコという料理があるが、当然その原点はトルコ料理のケバブで、トルコと戦ったスペイン人がアメリカ大陸に持ち込んで独自の発展を遂げたのがシュラスコで、どちらも焼いたお肉をきりとって食べるという共通点がある。
ちなみに両者の違いはシュラスコは肉の塊を焼くのに対してケバブは肉を重ねて行って焼くという違いがある。
「イズミル」では専用の器具で焼かれたケバブを食べることができ、正直それが目当てでこのお店に来た。
付け合わせはタマネギとトマトとライスで、これらを組み合わせることでおいしさが各段にアップしていた。今回は牛肉のケバブである「ドネル・ケバブ」を食べたのだが、イズミルには伝統的な羊肉のケバブ(シシ・ケバブ)や鶏肉のケバブ(タウック・シシ)などもあるので今度行くときはそちらも試したい。
食後の「チャイ」
正直「チャイ」は苦手なのだが、これはほとんどイギリスのティーに近い感じですごく美味しかった。食後にとても良い。
トルコ料理専門店の中でもイズミルはトップクラスのお店と言え、どの料理もとても美味しかった。
自分の中にある「また行きたいお店ランキング」でもトップクラスで、きっとまた行くと思う。
阿佐ヶ谷駅から徒歩1分という立地もグッドなので、おすすめ度が非常に高いお店となっております。